「小雪」冬支度を始め、魔が入り込まないように整えておきましょう。

紅葉が散り始め、イチョウが黄色く色づいてきたとともに陽が落ちるのが早くなってきたなと感じると「小雪」が巡ってきます。
冬の入口にあたるこの小雪は「こゆき」と読みたいところですが、「しょうせつ」と読みます。今年は11月22日です。山々では初冠雪し、雪の帽子をかぶった山々の姿が見え始めます。

この時期、昼間、日がさすところではそれほど冷えこまず、ときには春を感じさせるような暖かい日になり小春日和の一日となる日もあります。小春とは春のことではなく、旧暦10月の今の時期のころをいい、初冬の暖かい日を指して言います。春に、「今日はポカポカして、小春日和の一日だね」などというと、誤用となりますのでご注意くださいね。

さて、この小雪の時期は、日中、小春日和のような暖かいい日であっても、朝晩は急激に気温が下がる、寒暖差がある時です。インフルエンザやコロナなどのウィルスや風邪も、この時期を狙って頭をもたげてくる時期でもあり、体調を崩してしまいやすい時期でもあります。
小春日和の温かさに流されてしまわずに、そういう時こそ大掃除をすませてしまったり、仕事を前倒して進めておきましょう。

また、この時期はみかんや春菊などが出回ります。みかんは常緑樹なので、葉が落ちないことから縁起物としても扱われ、末永い豊かさや、永遠の象徴ともいわれています。春菊は魔除け、デトックスの意味があります。
風邪予防にみかんを食べてビタミンCを摂取し、春菊を鍋や天ぷらなどにしてただき、氣を冷え込ませないように調えていくことを心がけましょう。

何よりこの時期は、色々な意味で魔が入り込んできやすいので油断大敵です。来たる本格的な冬をしっかりとVRし、「備えあれば憂いれいなし」の精神で過ごすことが大切な時期です。
忙しい師走が巡ってくる前に、冬支度を済ませ、心身だけでなく仕事もプライベートも忙しなく走り回って振り回されてしまうことのないように、間(ま)をあけずに、魔が差すことのなきように整え、真の道へと進める準備をしておきましょう。